トップページ > 対応事例

新品Win8Pro DSP版 3,000円Fake Win8Pro DSP Editon

- 新品Win8Pro DSP版 3,000円 -
このページのタイトルを見た方は、目を疑う話ですが「新品Win8Pro DSP版」がなんと3,000円です。誠に残念ですが、 弊社で販売しておりません。

あえて人柱になって、オークションサイトで3,000円の新品Win8Pro DSP版を購入しました。下の写真が実際に届いた 新品のパッケージです。

テープで封印されており、まさに新品そのものです。中にはWin8Pro 64bit版のインストールディスクとプロダクトキーの情報 が入っているはずです。

中を開けてみると、プロダクトキーが印字されたCOAシールが添付してあります。プロダクトキーの文字が見にくいです。印刷されている文字やその背景をよく見ると、印刷品質 があまり良くありません。

インストールディスクが入ったケースの裏面です。日本語で説明文が印刷されています。

インストールディスクです。一見すると特に、偽物には見えません。もっとも比較するための正規版が手元にないので、何とも言えません。本物であることを願ってノートパソコンに 新規インストール開始です。

インストール途中で、ライセンス条項の記載表示が出てきました。なぜか内容が極端に短いです。それと、ボリュームライセンスの文言が出て来るのが気になります。
最後に 記載されているEULAID:Win_RM_1_PS_V_ja-jpは何でしょうか。Googleで検索しましたが、何もヒットしませんでした。

インストールが無事完了しました。プロダクトキー入力を求めてくる画面が一度も出てきませんでした。どうしてかな? いざ、ライセンス認証のアイコンを押して、認証を試みました。ドキドキです。

認証失敗です。やはり、3,000円ですね。認証ができないディスクを3,000円で購入してしまいました。(>□<) 悔しい〜
みなさんも、おひとついかがですか?


- 解説 -

新品Win8Pro DSP版が3,000円で購入できるなんて、そもそもありえません。確かに以前のWin7等のDSP版に比べると、Win8Pro DSP版は新品でも1万円前後で購入可能です。しかしどんなに割引 があっても、1,000円前後の値引き幅です。(2013年10月時点)

それが1/3や半値で売られていることがそもそもありえません。もし、だまされたと思って購入してみようと考える方がいらっしゃれば、間違いなくだまされます。
今回のエラーを見ると、認証を取るためには組織内で稼働している認証サーバー(KMS)から認証を取る方式の様です。ところがこの認証サーバーが稼働していないために出たエラーです。この 認証方式の場合、一度認証が成功しても認証サーバーが常時稼働してないと認証エラーになってしまいます。そもそも企業向けに販売されたボリュームライセンスタイプのOSを個人売買するの はライセンス違反です。

販売先に認証が取れないと説明すると、Win8 Pro DSP版のダウンロード先とプロダクトキーを新規に提供すると言うオファーがありました。このオファーに乗ってWin8Proのイメージファイルを ダウンロードしてDVDに焼き、提供されたプロダクトキーを使うと認証が通って使えるようになります。

この場合、認証サーバーは本当にマイクロソフトの認証サーバーなので認証が通ります。しかしこれも、企業向けに販売されているボリュームライセンスであり、ライセンスだけの個人売買・譲渡 はライセンス違反になるようです。

でもオークションサイトではプロダクトキーのみの販売と、それをあえて購入する方が結構います。と言うのもOS自体は海賊版ではないし、マイクロソフト認証サーバー経由で認証が 取れて、その後普通に使えるからです。でも、いつ使えなくなるかわかりません。 今回、このオファーは断り全額返金してもらいました。ちなみに、この販売店は今でも元気よくオークションで出品しています。


- ボリュームライセンスについて -

ボリュームライセンスとは、PCの導入数が多い企業や公的機関、教育機関等のビジネス向けのライセンス契約です。ライセンスをまとめ買いすることで割引を受けられる 得点があります。

個人でも購入可能ですが、ボリュームライセンスの使用権はその個人にのみ認められています。それが企業や公的機関の場合、使用権はそこに属する人にあります。 そこに属さない人が使用することはライセンス違反になります。

ボリュームライセンスの切り売りをすると、色んな人が色んな場所から認証を取ることになります。認証情報を管理しているマイクロソフトは特定の団体、グループ に販売したライセンスが色んなところで使用されていることがわかれば、契約違反とみなし認証をブロックします。

すでに認証を受けたパソコンも、認証不可の状態になります。つまりボリュームライセンスのプロダクトキーは認証が取れても、いつ何時、使えなくなるかわかりません。 更に期間契約のボリュームライセンスがあり、契約期間が切れれば使えなくなります。それがいつか、購入者は知る由がありません。

このような類のプロダクトキー販売業者に共通することは、連絡先が誰でも簡単に作れる無料ウエブメールと言うことです。認証ができない問題が一斉に発生した場合 の対策も万全にしているわけです。

ある日突然、認証できない状態になった時、唯一の連絡先であるメールアドレスに連絡を取って、「大変申し訳ございませんでした。 全額返金いたします。」と連絡が来るのでしょうか。


- 本物?偽物? -

ネットでの買い物が当たり前になった昨今、本物かどうかを見極めるのは至難の業です。あのAmazonでさえ、偽物Win8Pro DSP版が堂々と売られています。それも価格的に1万円前後なので、普通に 考えれば、偽物と疑う余地がありません。(Amazon自体が偽物Win8Proを販売しているわけではありません)

残念ながら価格的に安いDSP版はマイクロソフトでは購入できません。個人向けはパソコンショップや家電販売店で購入可能です。
ネットで正規版を購入する場合、まず価格が異常に安くない かどうか確認します。次に販売店がそこそこ有名で全国に店舗を構えているか、特定の地域に何店舗もあるようなところが安全です。

例えば、ドスバラやパソコン工房などのネット通販での購入が安全です。オークション購入は危険に満ち溢れています。トラブルの元ですので購入すべきではありません。オークションサイトも ライセンス違反商品販売店を締め出すなどの対策を取ってくれれば良いのですが。

否、どうしても安く本物のWin8 Proをオークションで購入したい方にアドバイスです。
(あくまでも自己責任で判断してください)

・OSやアプリだけ専門に出品しているところから購入してはいけません。
・何でも屋さんなんだけど、OSも何個か単発で販売しているところから購入してはいけません。
・評価が全くない新規出品の販売先から購入してはいけません。
・商品説明の記述に関して、日本語がおかしいところから購入してはいけません。
・評価が良くても、OS専門に販売しているところから購入してはいけません。
・1台1回認証のみと説明があるところから、購入してはいけません。
・出品者の連絡先がメールアドレスしかないところから、購入してはいけません。
・都合の悪い質問に答えない出品者から購入してはいけません。
・プロダクトキーのみ販売しているところから、購入してはいけません。


上記条件をクリアしていれば、偽物やライセンス違反製品を購入してしまう可能性は低くなります。例えば、中古のWin8proアップグレード版等の出品者でOSの出品履歴が全くなく、評価履歴が 良い場合は、本物の可能性が高いです。この様な出品者の多くは商品説明に「一度、認証したけど削除しました。再認証は電話での認証になると思います。購入先はXXXXです」等の文言が含まれて います。Win8Proを中古で販売している場合、本物の確立がかなり高いです。

ただし本物でも中古である以上、出品者は認証に必要なプロダクトキーの情報を一度は見ているわけです。
本来譲渡した後に、その情報は廃棄すべきなのですが、使われてしまう可能性もあります。
もし使われてしまうと、せっかく認証を受けたパソコンが認証不可の状態になります。そのようなリスクも考慮して購入する必要があります。

結局のところ、オークションサイトは自己責任で判断するしかありませんが、できるだけオークションサイトからの購入を避けるべきです。

どんな場合でも、うまい話には必ず裏があります。 ピーシーデマジックの苦〜い体験レポートでした。

ページトップへ戻る

Copyright(C) PCDEMAGIC All Rights Reserved.