インフォメーションINFORMATION
現在使用中のパソコンは消耗品ですから、いつどうなるかわかりません。また大事に使っていても、必ず壊れる運命にあります。そこでトラブルに会う前に、前もって
対処できるツールを作成しておくと、いざというときに役に立ちます。
パソコンにトラブルが発生したときに対処できるツールをUSBメモリーに詰め込むと、便利ツールが完成します。下のメニューはトラプルのあるパソコンに便利ツールを詰め込んだUSBメモリー
を差し込んで、USBブートしたときに出るマルチブートメニューです。
自分の環境に必要なツールだけUSBメモリーにコピーします。下の例は、Win7の32ビット版パソコンを持っている人のための例です。起動できない場合の修復ツール、
ウイルススキャン、HDDからデータ取り出し、HDDのクローン作成、バックアップしたシステムの復元、メモリー診断などがUSBメモリー1本でできます。しかも全て
無料です。勿論、Vista、Win7、Win8の32ビット、64ビット版の回復コンソールを全て、1本のUSBメモリーに詰め込むこともできます。
USBメモリーの構成について簡単に説明します。メモリーの中にはSyslinux、Grub for Dos、イメージファイルが入っています。SysLinuxがUSBメモリーをブートさせ、メニュー表示までの役割を果たします。Grub for Dosは選択された メニュー項目からイメージファイルをチェーンロードさせる役割を果たします。 (下図参照)
まずはDVDドライブ搭載パソコン(Vista、 Win7、 Win8)です。ドライブ搭載していなくてもパソコンの環境によっては何とかなります。インストールディスクも パソコンの環境によっては必須ではありません。詳細はOSの回復コンソール作成時に説明します。USBメモリーは最小環境構成であれば1Gb程度で十分ですが、Vista、Win7、Win8の32、64ビット版全てを詰め込むと 4〜8Gb程度のメモリーが必要です。
次にマルチブートメニューを作成します。Syslinux-4.07.zipをダウンロードして、解凍します。リンク切れの際は、Googleで検索してください。
作業ディレクトリーを適当な名前でCドライブ直下に作ります。作業ディレクトリーの中にsyslinuxという名前のフォルダーを作成します。
直接USBメモリーだけを使って作業してもよいのですが、トラブルが発生したとき厄介です。
作業ディレクトリーが別にあれば、USBメモリーに起動トラブルが発生してもまた、作業ディレクトリーからコピーすればよいだけです。
Syslinux-4.07.zipを解凍してできたフォルダーから5個のファイルを抜き出して、syslinuxフォルダー内にコピーします。jp106.kbdは
ダウンロードして、同様にsyslinuxフォルダー内に保存します。
syslinuxのマルチブートメニューを作成します。メモ帳(notepad)を右クリックして、「管理者として実行」を選択して開き、下記内容で作成します。そのままメモ帳に貼り付けてもかまいません。 syslinux.cfgと言うファイル名でsyslinuxフォルダー内に保存します。
DEFAULT /syslinux/menu.c32 MENU TITLE SYSLINUX Boot Options Menu PROMPT 0 KBDMAP /syslinux/jp106.kbd MENU ROWS 14 MENU TABMSGROW 19 MENU CMDLINEROW 19 LABEL reboot MENU LABEL Reboot KERNEL /syslinux/reboot.c32 LABEL poweroff MENU LABEL Poweroff KERNEL /syslinux/poweroff.com |
解凍フォルダーの中から、win32と言うフォルダーを見つけて中に入り、syslinux.exeを作業ディレクトリー直下にコピーします。次いでチェーンブートの
役目を果たすGrub for Dos(grub4dos-0.4.4.zip)をダウンロード・解凍します。
解凍フォルダーの中に、grub.exeを見つけて、作業ディレクトリー直下にコピーします。grub.exeはフォルダーオプションから、「登録されてない拡張子は表示しない」
のチェックを外さないと、拡張子が表示されません。
現時点で、以下の構成になっていることを確認します。usb_toolはCドライブ直下に作成した任意のフォルダー名です。フォルダー直下にgrub.exeとsyslinuxフォルダーが
あります。syslinuxフォルダー内には合計7個のファイルがあります。
USBメモリーをfat32でフォーマットします。usb_tool直下にあるgrub.exeとsyslinuxフォルダーをUSBメモリーにコピーします。管理者権限でコマンドプロンプトを開きます。
以下のコマンドを実行して、USBメモリーが起動できるようにします。Cドライブ直下にあるusb_boot(任意で作成したフォルダー名)に移動して、syslinux.exeを実行して
syslinuxをUSBメモリーにインストールします。E:はUSBメモリーをパソコンに接続したときに割り当てられたドライブ文字です。自分の環境に合わせてください。
※誤ってシステムドライブを選択すると、起動できなくなります。注意してください
Microsoft Windows [Version 6.1.7601] Copyright (c) 2009 Microsoft Corporation. All rights reserved. C:\Windows\System32>cd \usb_boot\ C:\usb_boot>syslinux.exe -ma E: C:\usb_boot>exit |
パソコンのBIOSメニューを開きます。起動順位の項目で、USBブートが一番になるように設定して、USB起動します。以下のメニューが出れば第一段階成功です。Power offを選択すると、 電源が切れます。パソコンの環境によりうまく動作しない場合があります。その際、強制終了してください。
これからの作業にあたり、作成したイメージファイル(iso)はUSBフラッシュメモリーのルートディレクトリーにコピーするようにします。またイメージファイルを追加するたびに、USBフラッシュメモリー内の syslinuxフォルダーにあるsyslinux.cfgも編集してイメージファイル名を追加する必要があります。
WinPEはとても有用なツールです。MBRやパーティションテーブル、レジストリの破損や不具合でOSが起動しない場合に修復することができます。その他にDVDドライブを搭載していない
パソコンにOSをインストールすることも可能です。また、HDD内のデータを取り出すこともできる万能ツールです。
マイクロソフトからWindowsAIKキットをダウンロードしてきて作成可能ですが、手順が少し面倒です。そこで、それを自動ですべて作成してくれるツールがあります。これがあれば、簡単に
WinPEの32、64ビット版イメージファイル(iso)の作成ができます。ちなみに、このイメージファイルはCDに焼けば、CDからWinPEを起動させることができます。
WinPE自動作成ツール名はWinPe-tch Di8 です。ネットで検索するか、こちらのサイトからダウンロードして解凍します。
解凍したフォルダーの中から、pe_8.exeを見つけてダブルクリックします。後は下の設定にして、「以上の設定でWinPEを作成」ボタンをクリックします。作成完了まで、時間が
かかります。もし、64ビット版が必要であれば、「PEの基本設定」の項目から、「64bit PEを作成 」を選択します。
作成完了したファイル名はwinpe4_x86.iso(64ビット版の場合:winpe4_AMD64.iso)となっているはずです。はwinpe4_x86.isoはpe_8.exeを実行したフォルダーに保存されています。
winpe4_x86.isoを作業ディレクトリーusb_boot内、直下にコピーします。
次いで、usb_bootフォルダー内のサブフォルダーsyslinuxの中にある、syslinux.cfgをメモ帳で開き、以下の通り
追加・保存します。APPENDの追記部分は1行で入力します。APPEND --config-file="find --set-root /winpe4_x86.iso;map /winpe4_x86.iso (0xff) || map --mem /winpe4_x86.iso (0xff);map --hook;chainloader (0xff);rootnoverify (0xff)"
DEFAULT /syslinux/menu.c32 MENU TITLE SYSLINUX Boot Options Menu PROMPT 0 KBDMAP /syslinux/jp106.kbd MENU ROWS 14 MENU TABMSGROW 19 MENU CMDLINEROW 19 LABEL WinPE-32bit KERNEL /grub.exe APPEND --config-file="find --set-root /winpe4_x86.iso;map /winpe4_x86.iso (0xff) || map --mem /winpe4_x86.iso (0xff);map --hook;chainloader (0xff);rootnoverify (0xff)" LABEL reboot MENU LABEL Reboot KERNEL /syslinux/reboot.c32 LABEL poweroff MENU LABEL Poweroff KERNEL /syslinux/poweroff.com |
winpe4_x86.isoをUSBメモリーのルートにコピーします。syslinux.cfgはUSBメモリーのsyslinuxフォルダー内に上書きコピーします。実際にUSBメモリーからブートして 動作確認します。メニューリスト一覧から、WinPEを選択します。
下記メッセージが出たら、何かキーを押します。押さないとメニュー画面に戻ります。
Press any key to boot form CD or DVD...... |
設定に問題がなければWinPEが起動します。外付けHDDを接続しておくと、HDD内のデータをコマンドを使ってコピーすることが可能です。 notepadを使う方法もあります。またネット接続可能なLANケーブルを接続している場合、Firefoxのアイコンをクリックすると、ウエブ閲覧ができます。使い方の詳細はGoogle様に「WinPE」と入力してお尋ねください。
paragon backup & recoveryを使用すれば、システム全体のパックアップ及び復元が可能です。その他にHDD内のデータを外付けHDD等にコピーできます。(システム全体のバックアップは、Windowsが正常稼動している
時にとっておく必要があります。)
Google様に「paragon backup & recovery」と検索してダウンロードサイトからダウンロード、インストールします。空のUSBメモリーをパソコンに接続してから、Paragonを起動させて、「Tools」から「Burn Recovery Media」を選択します。
ウイザードに従い進み、USBメモリーに作成を選択します。
作業ディレクトリーusb_boot直下にparagonと言う名前のフォルダーを作成して、USBメモリーのフォルダー・ファイルを全てparagonフォルダー内にコピーします。 syslinuxフォルダー内にあるsyslinux.cfgに下記内容を追記・保存します。後は、作成したparagonと言うフォルダ−をsyslinuxをインストールしたUSBメモリーのルートにコピーします。作業ディレクトリーで編集したsyslinux.cfgを USBメモリーのsyslinuxフォルダー内に上書き保存します。
LABEL Paragon Backup & Recovery
KERNEL /paragon/vmlinuzp
APPEND initrd=/paragon/initrd.gz vga=0x314 language=en_US.UTF-8 medialable=
|
syslinuxをインストールしたUSBメモリーの中身は、上から順番に進んでいれば下のようになっているはずです。ただし、自分の環境に必要なものだけUSBメモリーに詰め込んでいけばよいわけなので、必ず入れる必要はありません。 完全カスタマイズですから、メニューリストに追加したいツールだけイメージファイル等を作成します。
メニューリストからParagonを選択すると、メインメニューが起動します。起動まで少し時間がかかります。これでバックアップしたシステムの復元や、HDDからデータを取り出すことができます。
操作方法の詳細は勿論、Google様にお尋ねください。
Linuxディストリビューションの代表格、Knoppixを追加します。Knoppixを起動することで完全GUI表示でHDDのデータの取り出し、フォーマット/パーティション編集、ウエブ接続、OpenOfficeを使用することができます。
ただしメモリーに全部ロードするため、512Mb程度のメモリーでは色々動作させることが厳しいかもしれません。
HDDが無い、または故障しているパソコンでもディスクレス環境でKnoppixを起動・使用することができます。
他のLinuxディストリビューションも同じ手法で、追加することが可能です。
作業ディレクトリーのusb_boot直下にKNOPPIXと言うフォルダーを作成します。次に
Knoppix6.7.1のCD版をダウンロードします。iso形式なので、WinRARや7-ZIP等のフリーソフト
を使って解凍します。解凍ソフトが無い場合、Google様で検索・ダウンロード・インストールしてください。
解凍したフォルダー内の/boot/isolinuxディレクトリ内の中身を全てKNOPPIXフォルダーにコピーします。解凍フォルダー内の/KNOPPIXディレクトリー内の中身を全て作業ディレクトリー内のkNOPPIXフォルダーに
コピーします。usb_bootフォルダー直下に作成したKNOPPIXフォルダーの中身は、下図の通りです。
作業ディレクトリー直下にあるsyslinuxフォルダー内のsyslinux.cfgをメモ帳で開いて、下記内容を追加・保存します。そのままコピーして貼り付けてもかまいません。
※APPEND以降の内容は全て1行になっています。
LABEL KNOPPIX KERNEL /KNOPPIX/linux APPEND ramdisk_size=100000 init=/etc/init lang=ja apm=power-off vga=791 initrd=/KNOPPIX/minirt.gz nomce highres=off loglevel=0 libata.atapi_enabled=1 quiet SELINUX_INIT=NO nmi_watchdog=0 BOOT_IMAGE=knoppix |
作業ディレクトリー内のKNOPPIXフォルダーをUSBメモリーのルートディレクトリにコピーします。作業ディレクトリーで編集したsyslinux.cfgをUSBメモリーのsyslinuxフォルダー内に上書き・保存します。
USBメモリーで起動、KNOPPIXを選択するとKNOPPIXが起動します。
ウイルス感染したパソコンをオンラインスキャン・ウイルス駆除できます。パソコンによってはウイルス感染により起動ができなかったり、起動してもフリーズ状態で何もできないことがあります。
そのときに威力を発揮するのが、USBブートするウイルススキャンソフトです。
AVG Rescue CDのiso版をダウンロード・保存します。保存先は作業ディレクトリーusb_boot直下にします。ファイル名が長過ぎるので
avg.isoとでも変更しておきます。
作業ディレクトリー内のサブフォルダーsyslinuxの中にあるsyslinux.cfgをメモ帳で開き、下記内容を追記・保存します。コピー、貼り付けでも構いません。USBメモリーのsyslinux.cfgに上書きします。
avg.isoもUSBメモリーの直下にコピーします。
※APPEND以降の内容は全て1行になっています。
LABEL AVG Antivirus KERNEL /grub.exe APPEND --config-file="find --set-root /avg.iso;map /avg.iso (0xff) || map --mem /avg.iso (0xff);map --hook;chainloader (0xff);rootnoverify (0xff)" |
作業ディレクトリー内のavg.isoをsyslinuxをインストール済みUSBメモリーのルートディレクトリー直下に、編集したsyslinux.cfgをUSBメモリーのsyslinuxフォルダー内に上書き保存します。
USBメモリーから起動して、AVG Antivirusを選択します。正常動作するためには1Gb程度のメモリーが必要です。512Mbではメモリー不足のため、起動途中でストップします。
スキャン対象のパソコンにネット接続できるLANケーブルを挿し込んでおけば、最新のウイルス定義ファイルをダウンロードしてからスキャンを開始します。
XP、Vista、Win7でログインパスワードを忘れてログインできない場合に役に立ちます。強制的に設定されているパスワードを消去して、ログインできるようにするツール
です。Administratorのパスワードも消去できます。パスワード解析ツールではありません。
Offline NT Password & Registry Editor からCD imageをダウンロードします。(リンク切れの際、Google様にお尋ねください)
ダウンロードした圧縮ファイルを解凍します。解凍したファイルを、pass.isoにリネームします。、pass.isoは作業フォルダー及びUSBメモリーのディレクトリー直下にコピーします。
作業ディレクトリー内のsyslinuxフォルダーにあるsyslinux.cfgを開き、下記内容を追記・保存します。USBメモリーのsyslinux.cfgにも上書き・保存します。
LABEL password crack
find --set-root /pass.iso
kernel /syslinux/memdisk iso
initrd /pass.iso
|
起動メニューリスト一覧から、password crackを選択すると、Offline NT Password & Registry Editorが起動します。使い方は、Google様にお尋ねください。
Vistaの回復コンソールを組み込みます。Windowsの起動トラブル発生時、GUIベースで修復、システムの復元、メモリー診断ができます。また、コマンドプロンプト 操作も可能です。
作成のためにインストールディスクがある場合、ディスク内の\sources\boot.wimが必要です。メーカー製パソコンの場合、隠しパーティションにWinre.wimがあったり
します。検索して見つけます。Winre.wimが無い場合、ヤフオクなどで安くディスクのみ購入すると言う手もあります。
- インストールディスクがある場合 -
次に「Windows Vista SP1 および Windows Server 2008 用の自動インストール キット (AIK) 」をパソコンにダウンロード・インストールします。
インストールしたプログラムから、「Windows PE Tools コマンド プロンプト」を管理者として実行します。コマンドプロンプトで以下の作業を実施します。DVD=D:はCD/DVDドライブの文字がDとして割り当てられている場合の設定です。
自分の環境にあわせる必要があります。
C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>mkdir c:\test C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>set "AIK=%ProgramFiles%\Windows AIK" C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>set DVD=D: C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>set makedir=c:\test\vista32 |
64ビット版の場合は、amd64を指定します。imagexコマンドでディスクにあるboot.wimを取り出してwinre.wimに変更・マウントします。64ビットの場合、amd64になります。
※2行目なっているところのコマンドは実際には1行で記載します。
C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>copype.cmd x86 "%makedir%" C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>imagex /export /boot "%DVD%\sources\boot.wim 2 %makedir%\winre.wim "Windows Recovery Environment" C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>imagex /mountrw %makedir%\winre.wim 1 %makedir%\mount C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>copy "%AIK%\Tools\x86\imagex.exe" %makedir%\mount\Windows C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>copy "%AIK%\Tools\PETools\x86\BootSect.exe" %makedir%\mount\Windows\System32 |
メモ帳を開き下記内容を貼り付けます。Wimscript.iniと言うファイル名でc:\test\mount\Windows\ に保存します。
[ExclusionList]
ntfs.log
hiberfil.sys
pagefile.sys
"System Volume Information"
RECYCLER
Windows\CSC
[CompressionExclusionList]
*.mp3
*.zip
*.cab
\WINDOWS\inf\*.pnf
|
同様にwinpeshl.iniと言うファイル名でc:\test\mount\Windows\system32\ に保存します。
[LaunchApp]
AppPath=x:\sources\recovery\recenv.exe
|
winre.wimを変更・保存して、boot.wimと入れ替えます。最後にoscdimgコマンドでisoイメージファイルを作成します。作成したvista-32.isoはc:\test\の中にあります。vista-32.isoを 作業ディレクトリ直下にコピーします。
C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>imagex /unmount /commit %makedir%\mount C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>copy /y %makedir%\winre.wim %makedir%\iso\sources\boot.wim C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>oscdimg -n -b%makedir%\etfsboot.com "%makedir%\ISO" "%makedir%\vista-32.iso" |
- Winre.wimがある場合 -
「Windows Vista SP1 および Windows Server 2008 用の自動インストール キット (AIK) 」をパソコンにダウンロード・インストールします。
インストールしたプログラムから、「Windows PE Tools コマンド プロンプト」を管理者として実行します。コマンドプロンプトで以下の作業を実施します。
C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>mkdir c:\test C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>set "AIK=%ProgramFiles%\Windows AIK" C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>set makedir=c:\test\vista32 |
パソコン内で見つけたwinre.wimをc:\test\へコピーします。x86の部分は64ビットならamd64となります。
C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>copype.cmd x86 "%makedir%" C:\Program Files\Windows AIK\Tools\PETools>imagex /mountrw %makedir%\winre.wim 1 %makedir%\mount |
後は- インストールディスクがある場合 -の項目のcopy "%AIK%\Tools\x86\imagex.exe" %makedir%\mount\Windows
から同じ手順で進めます。
作業ディレクトリ及びUSBメモリー直下にvista-32.isoがあることを前提に、syslinuxフォルダー内のsyslinux.cfgをメモ帳で開き、下記内容を追記・保存します。そのままコピー・貼り付け
してもかまいません。USBメモリーのsyslinux.cfgにも上書き・保存します。
LABEL Vista-32bit KERNEL /grub.exe APPEND --config-file="find --set-root /vista-32.iso;map /vista-32.iso (0xff) || map --mem /vista-32.iso (0xff);map --hook;chainloader (0xff);rootnoverify (0xff)" |
起動メニューリスト一覧から、Vista-32bitを選択します。下記メッセージが出たら、何かキーを押します。押さないとメニュー画面に戻ります。
Press any key to boot form CD or DVD...... |
Vista32ビット版の回復コンソールが起動します。
Win7の回復コンソールです。作成に当たってインストールディスクがある場合、ディスク内の\sources\boot.wimが必要です。メーカー製パソコンの場合、隠しパーティションにWinre.wimがあったり
します。検索して見つけます。Winre.wimが無い場合、ヤフオクなどで安くディスクのみ購入すると言う手もあります。
作成手順はVistaを参考にしてください。まったく同じ手順ですが、フォルダー名はvista32ではなくwin7、イメージファイル名はwin7-32.iso等に変更してください。 Win7の場合、「WindowsR 7 用の WindowsR 自動インストール キット (AIK)」をダウンロード・インストールしてください。 syslinux.cfgの内容は下記のとおりです。イメージファイル名は任意でかまいません。ただし作成したイメージファイル名と、syslinux.cfg内のファイル名が一致している必要があります。
LABEL Win7-32bit KERNEL /grub.exe APPEND --config-file="find --set-root /win7-32.iso;map /win7-32.iso (0xff) || map --mem /win7-32.iso (0xff);map --hook;chainloader (0xff);rootnoverify (0xff)" |
Win8REです。USBメモリーから起動すると、キーボード選択画面が出ます。作成に当たり、Win8の入ったパソコンと空のUSBメモリー(1Gbで十分)が必要です。Win8インストールディスクが無い場合、 Win8 Enterprize 評価版をダウンロードしてインストールすることが可能です。(2013年12月現在)
空のUSBメモリーをパソコンに装着状態で、「設定」を選択した状態で「回復ドライブ」と入力します。
「回復ドライブの作成」を選択して、ウイザードに従ってUSBメモリーに回復ドライブを作成します。
このメモリー単体でもWin8REの起動が可能です。
USBメモリーの内容は下のとおりです。
次にMicrosoftダウンロードセンターから 「Windows 8.1 ADK」 をダウンロード・インストール(adksetup.exe 実行)します。
Cドライブのルート直下に 「win8」フォルダを作成、更にその中に 「ISO」 フォルダを作成し、その中に USB メモリに作成した 「回復ドライブ」 の内容をすべてコピーします。
「win8」フォルダ直下に、下記のフォルダの中から「etfsboot.com」 ファイルをコピーします。
・OS が64ビット版の場合
C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.1\Assessment and Deployment Kit\Deployment Tools\amd64\Oscdimg
・OS が32ビット版の場合
C:\Program Files\Windows Kits\8.1\Assessment and Deployment Kit\Deployment Tools\x86\Oscdimg
スタート画面のアプリ一覧(アプリビュー)の中の 「展開およびイメージング ツール環境」 を右クリックし、「管理者として実行」 を選択します。
コマンドプロンプトで、以下のコマンドを入力します。
C:\Program Files\Windows kits\8.0\Assesment and Deployment kit\Deployment Tools>
oscdimg -n -h -l回復 -bC:\win8\etfsboot.com C:\win8\ISO C:\Restemp\win8-32bit.iso |
Cドライブ直下のwin8フォルダー内にwin8.isoが完成ました。win8-32.isoを作業ディレクトリー直下にコピーします。後は作業ディレクトリー内のsyslinuxフォルダーにあるsyslinux.cfgに下記内容を追記・保存します。その後は、USBメモリーにも上書きします
LABEL Win8-32RE KERNEL /grub.exe APPEND --config-file="find --set-root /win8-32.iso;map /win8-32.iso (0xff) || map --mem /win8-32.iso (0xff);map --hook;chainloader (0xff);rootnoverify (0xff)" |
Memtest86と言うメモリー診断ツールです。パソコン内蔵メモリーを診断するプログラムです。作業ディレクトリー内のsyslinuxフォルダーにあるsyslinux.cfgに下記内容を追記・保存します。その後は、USBメモリーに上書きします。
LABEL Memtest86+ KERNEL /syslinux/memtest |
全てUSBフラッシュメモリーに詰め込んだ状態のUSBフラッシュメモリーの中身です。
syslinux.cfgの内容です。作成したイメージファイル名とsyslinux.cfg内のイメージファイル名は同じである必要があります。大文字・小文字も関係しますから注意が必要です。両方とも一致させるようにすれば、 イメージファイル名は任意で作成してかまいません。
- 第1弾 HDDクローン作成ツール -
Clonezillaと言うHDDクローン作成ソフトです。いまどき、HDDクローンソフトは結構ありますが、syslinuxに組み込む無料ソフトとしてClonezillaを使います。クローンをisoイメージやブートディスク
に組み込むことができます。
Clonzella-live-1.2.3-27.zipをダウンロード・解凍します。
作業ディレクトリーにliveと言うフォルダーを作成します。解凍したフォルダー内のlive及びsyslinuxディレクトリの内容を全て作業フォルダーのliveへコピーします。
作業ディレクトリーにあるsyslinux.cfgを開き、下記内容を追記・保存します。
LABEL Clonezilla KERNEL /syslinux/menu.c32 APPEND /live/syslinux.cfg |
/live/syslinux.cfg を開き、4行目:DEFAULT /syslinux/menu.c32に変更保存します。後はliveフォルダー及び、変更したsyslinux.cfgをUSBメモリー側にコピーします。
クローン作成方法は、Google様でお尋ねください。
- 第2弾 削除データ復旧ツール -
有料オプションツールとしてEaseUS Data Recevoery Wizard WinPE Editionがお勧めです。パソコン上で誤って削除したデータやフォーマットしたパーティションから
データを復旧できます。誤って削除後すぐにUSBブートさせれば、復旧率がかなり高いです。
WinPE作成ウイザードに従い、isoファイルをsyslinuxの入ったUSBフラッシュメモリーのルートに任意の名前で保存します。(例:easeus.iso)
syslinuxの入ったUSBフラッシュメモリーのsyslinux.cfgに下記内容を追記、保存します。easeus.isoはフラッシュメモリーに作成した任意のイメージファイル名と 同じ名前です。
LABEL EaseUS Data Recevoery Wizard KERNEL /grub.exe APPEND --config-file="find --set-root /easeus.iso;map /easeus.iso (0xff) || map --mem /easeus.iso (0xff);map --hook;chainloader (0xff);rootnoverify (0xff)" |
EaseUS Data Recovery WizardのWinPE版が起動しました。
USBやCDブートできないパソコンのほとんどはLANブートできるようになっています。LANブートを可能にしてくれるのがPEXサーバーです。
syslinuxのマルチブートメニューをLANブートして表示させる方法です。
特にUSB起動できるのであれば必要ないですが、USBやCD/DVDブートできないパソコンの場合、とても役に立ちます。syslinuxインストール済みUSBフラッシュメモリー
の内容を少し変更するだけで可能です。できれば、もう一本LANブート用のUSBメモリーを用意します。
ただしネットワークブート対応しているツールのみ使用します。(Knoppix及び、AVGは除外します。)
空のUSBメモリー(FAT32)のルートディレクトリにSyslinux-4.07.zipの解凍フォルダー内のcore\pxelinux.0を
コピーします。
PXEサーバー構築に必要なtftpd32 standard edition (zeip) V4.00の解凍フォルダーからtftpd32.chm、tftpd32.exe、tftpd32.iniをUSBメモリー
のルートディレクトリにコピーします。
USBメモリーのルートディレクトリにpxelinux.cfgと言う名前のフォルダーを作成します。そのフォルダーの中にdefaultと言う名前でファイルを作成します。ファイルの内容は以下のと
おりです。メモ帳を開き、defaultと言う名前で保存します。保存したファイルはdefault.txtとなっています。拡張子のtxtを削除してdefaultにします。
INCLUDE /syslinux/syslinux.cfg |
現時点でUSBメモリーの中は、以下のとおりです。
syslinuxのUSBメモリーから拡張子isoの付いたイメージファイルをPXEサーバー用USBメモリーのルートディレクトリにコピーします。同様に、syslinux、paragon、liveフォルダーをルートディレクトリに コピーします。以下はPXEサーバー用USBメモリーの中身のサンプルです。
syslinuxフォルダー内のsyslinux.cfgの内容を一部変更します。isoイメージファイルは下のとおり変更、保存します。(vista-32.isoの例です)
LABEL Vista-32bit KERNEL /grub.exe APPEND keeppxe --config-file="pxe basedir /;map --mem (pd)/vista-32.iso (0xff);map --hook;chainloader (0xff)" |
Clonezillaは下のとおり変更、保存します。(192.168.0.2はPXEサーバーを構築したUSBメモリーを装着するパソコンのIPアドレスです。自分の環境にあわせる必要があります)
LABEL Clonezilla KERNEL /live/vmlinuz APPEND initrd=/live/initrd.img boot=live union=aufs noswap nolocales noprompt ocs_live_run="ocs-live-general" ocs_live_extra_param="" ocs_live_keymap="" ocs_live_batch="no" ocs_lang="ja_JP.UTF-8" vga=791 fetch=tftp://192.168.0.2/live/filesystem.squashfs |
paragon、Memtest+86、Power off、 Rebootはそのまま変更する必要なく動作します。TFTPD32の設定に入る前にルーターの設定を変更します。ルーターにつながっているパソコンを使用して、現在どのようなIPアドレスが割り振られているか確認します。
コマンドプロンプトから ipconfig /all をタイプします。下の例はWin7で確認したところです。
ここではディフォルトゲートウェイを確認します。環境により違いますが、上の例ではルーターのIPアドレスは192.168.0.1です。DNSサーバーも同じIPアドレスで、
パソコンには192.168.0.2が自動で割り振られています。この設定はTFTPD32に設定するために必要な情報です。メモしておきます。
ルーターの設定画面に入りDHCP機能を無効にします。基本的にルーターのIPアドレスをウエブブラウザで入力すると設定画面が出てくるはずです。不明の場合、製品付属の
マニュアルを確認するか、ルーターの製造メーカーに問い合わせます。
ただしDHCP機能を無効にすると、IPアドレスを自動取得する方式でルーターとつながっているパソコンは接続が切れます。パソコン側にIPアドレスを手動で割り振る設定
をする必要があります。設定方法不明の場合、Googleの検索で ip 固定 と入力して検索してみてください。
DHCP機能を無効にしてから、パソコンのIPアドレスを固定設定にします。これをしないとルーターと通信ができません。(すでに固定IPがパソコン側に
設定されている場合は、DHCP機能を無効にするだけです) またパソコンのLAN設定でワークグループ名が WORKGROUP になっていることを確認します。別名になっている場合、WORKGROUPに変更します。
現時点で、以下の構成になっていることを確認します。
Windowsパソコン(xp,vista,win7,win8)がルーターと接続が確立している状態で、TFTPD32の設定をします。パソコンに接続しているUSBメモリーのtftpd32.exeをダブルクリックします。 Settings をクリックします。Windowsのファイアウォール警告画面が出たら、ブロック解除を選択します。
GLOBAL タブでは下記設定にします。
TFTP タブは下記設定にします。(Base Directory の D: はパソコンがUSBメモリーに割り当てたドライブ文字です。自分の環境に応じて変更します)
DHCP タブは下記設定にします。(パソコンの環境により違います。) 変更が終わったら、OK ボタンをクリックします。再起動する必要があると、画面が表示されます。OK をクリックします。
PXEサーバーが稼動します。以上で設定完了です。尚、TFTPD32は終了するとポータブルの仕様上、DHCP入力設定は保存されません。開始する場合、再入力する必要があります。
PXEサーバーが正常に動作しているか、クライアントパソコンで接続テストをします。クライアントパソコンは必ず、LANが一番最初に起動する順番に設定されている必要があります。
この設定をしないと、クライアントパソコンはPXEサーバーにアクセスしようとしません。BIOSメニュー表示、起動順位変更方法はパソコン付属のマニュアルを参考にしてください。不明の場合は、
メーカーに問い合わせます。ネットワークブートが成功するメニューリスト一覧が表示されます。直接USBメモリーからメモリーにロードするのではなく、ネットワーク経由でロードするため、起動まで多少
時間がかかります。