修理・対応事例SOLUTION
デスクトップPCの電源が入らない
電源ボタンを押しても電源が入らない場合、PCの電源コードに問題ないか別のコードで確認します。これで問題がない場合、本体内側にある
基盤や電源ユニット系の故障が疑われます。ケースの中をあけるしかありません
まずは電源ユニットに問題がないが、正常動作する電源ユニットに差し替えてみます。これで起動するようであれば、電源ユニットの交換で修理完了です。
問題は、メーカー製のパソコンの場合です。ケースの中を開けるとメーカー独自の構造をした電源ユニットが搭載されている場合が多いです。 その場合、汎用の電源ユニットで交換するわけに行きません。だからといってメーカーに電源ユニットだけ注文しても断られる事もあります。
そもそも、保障が切れて数年経過しているパソコンはメーカー修理依頼すると数万円の請求が来るため、修理をあきらめて中古あるいは新品購入 することがほとんどです。
そこで当社ではメーカー製パソコンの電源ユニット故障の場合、中古部品として販売されているかどうかオークションなどで探します。もし中古で 見つかれば、電源ユニットの交換作業で修理完了です。 (中古部品のため1ヶ月保障となります。)
中古部品として中々見つからないケースもあります。その場合は、電源ユニットを分解して基板上に不良電子チップがあれば交換します。 正常動作することを半日程度電源を入れたままテストして、修理完了です。 (1ヶ月保障となります。)
実際に分解して修理する一例をご覧ください。
まずは電源ユニットのケースを開けて見ます。数年間も使用していると、ホコリやゴミが中にたくさん詰まっています。エアーダスターで中をクリーニングします。
クリーニングしてから、不良電解コンデンサがないか目視で確認します。
赤丸をしてあるところが、不良電解コンデンサです。頂上付近が膨れ上がっています。これが原因がどうかは不明ですが、とりあえず半田ごてを使って取り外してみます。
半田ごてを使って、膨らんでいるコンデンサーを取り外してみました。後は基盤裏面から、取り外したコンデンサの部分にテスターを当てて、導通テストをします。
テスターを使い、不良コンデンサを外した部分の導通テストをしていることころです。導通がなければ、他に不良コンデンサはないと言うことです。もし導通している場合、正常に見えている他のコンデンサも外してみるしかありません。
不良電解コンデンサと新品のコンデンサを並べてみました。精密機械系のコンデンサは低ESRコンデンサが使用さているため、当社では日本製の低ESRコンデンサを使用しております。
コンデンサーを半田付けする前の基盤の裏側の写真です。極性に注意しながら半田付けします。半田付けは一瞬で終わらないと、熱でコンデンサが故障してしまいます。
横側から取った写真です。足が2本伸びているのが、新品コンデンサです。半田付け後、足をニッパで切り取ります。
今回の電解コンデンサ交換は一個だけでした。後は、パソコンに戻して正常に動作することを祈るばかりです。
電源ユニットの電圧が正常であるかどうか、テスターで確認しているところです。電圧は問題なさそうです。これで電源ユニットは復活しました。(;´∀`) 後は、パソコンに電源ユニット
を戻して、半日程度動作テストを実施して修理完了となります。