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修理・対応事例SOLUTION

ディスプレイの電源は入るが何も表示されない

液晶ディスプレイをPCに接続して電源を入れると、「信号が入力されてない」と言う表示が出てから何も表示されない症状です。

最初に液晶ディスプレイとPC間の接続に使用するモニターケーブルに異常がないか、正常動作しているモニターケーブルと つなぎ変えてみます。しかし、症状は変わりません。

保障期間経過後の液晶ディスプレイは基本的に修理する価値がありません。それでは、誰かに売ればいいかと思っても、故障したディスプレイは誰も買ってくれません。 仮に、修理しようとすると修理代が高くつくため、予算の都合がある方は中古で購入したほうが断然お得です。 液晶ディスプレイの画面サイズにもよりますが、中古で17インチサイズであれば程度にもよりますが、3,000円台から購入可能です。 え〜と、それでは故障したディスプレイはどうすればいいの?

捨ててください。私が拾いに行きます。(* ̄▽ ̄)ニヤリ それは半分より、少し少なめの冗談です。

原因を突き止めるためには、中を分解するしかありません。しか〜し、液晶ディスプレイはユーザが 分解して中を見れるような簡単な構造にはなっていません。分解時の難関は、パネル外しです。パネルの枠が傷ついても、壊れてもいい覚悟で気合を入れてあけます。

分解したときの背面写真です。どんな液晶ディスプレイも基本的にはこんな構造になっています。基盤や液晶パネル等は正常動作するものであれば、同型の他の液晶ディスプレイ修理時に使い回しが できます。

電子チップの故障がないか、基盤を一通り確認します。目で確認して明らかに不良とわかるのはコンデンサ系の膨張、液漏れです。今回のケースではメイン基盤に目視で確認できるアルミ電解コンデンサの不良が見つかりました。 写真、左上の4つの電解コンデンサの頂上付近(Xのように見える部分)に膨らみが見られます。

拡大写真です。コンデンサの頂上付近が膨張していることがはっきりわかります。しかし、これが直接の原因がどうかは交換してみないとわかりません。
アルミ電解コンデンサは熱で膨張・破裂しやすいです。
特に価格の安いディスプレイは、コストを下げるため安価で低性能なコンデンサを使用します。そのため寿命が短かったり、すぐ故障したりします

どうやら、横倒しになっているコンデンサにも膨らみがあります。目視で確認できた不良電解コンデンサは5個になりました。 同規格の膨らみのないコンデンサも、将来的に再発防止のためすべて交換します。(新品の日本製超低ESR電解コンデンサに交換)
そうなると部品代だけで、中古ディスプレイの1/3位になってしまいます。その他に、技術料なども合わせると中古で買ったほうが安上がりです。

不良電解コンデンサを取り外した写真です。コンデンサは基盤に半田付けされているため、いったん半田ごてを当てて不良電解コンデンサを取り出します。基盤背面の半田を綺麗に取ってから、 新品の電解コンデンサーを半田付けします。

新品の電解コンデンサに半田付けして交換した写真です。後は組み立てなおして、正常動作するか確認します。今回のケースでは、電解コンデンサを交換したところ、正常に画面が表示されるようになりました。
このようにすれば必ず直るというわけではありません。コンデンサ交換でも直らないことがあります。あくまでも参考程度にしてください。

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